コロナウイルスに便乗した悪質商法に注意
国民生活センターの情報によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国各地でコロナウイルスに便乗した悪質商法が横行しているようです。悪質な手口の被害に遭わないように実際の相談事例をご紹介いたします。
悪質商法の相談事例とは?
【事例1】「マスクが購入できる」というSNSの書き込みを見て通販サイトで申し込んだが不審だ
新型コロナウイルスの感染拡大により、どこの薬局に行ってもマスクが手に入らず困っていた。
SNSに「使い捨てマスクが購入できる」という書き込みがあったので、記載されていたURLから通販サイトにアクセスし数種類のマスクを約4,000円で注文した。
支払いはクレジットカード決済しか選択肢がなかったため、カード番号を含めた個人情報を入力した。
申し込み直後に承諾通知がメールで届いたが、そこにはカード決済は不可と記載されていた。
不審に思い、通販サイトの住所と連絡先をインターネットで検索したところ、当該通販サイトとは無関係と思われる業者名が表示された。
クレジットカード会社へはカード番号変更の手続きを依頼するつもりだが、危険なサイトと思われ不安だ。
(受付年月:2020年3月下旬 契約当事者:40歳代 女性)
【事例2】「マスクが買えるサイトがある」というSNSの広告を見てマスクを注文したが不審なのでキャンセルしたい
新型コロナウイルスの影響でマスクが入手できない状況の中、SNSで「マスクが買える通販サイトがある」という広告を見た。その通販サイトにアクセスすると、マスク100枚が約4,000円だったので注文した。
支払方法はクレジットカード払いしか選択できなかったためそれを選択したが、カード番号を入力する画面が表示されなかったのでそのまま送信した。
するとすぐに注文受付メールが届き、そのメールの中に「クレジットカードはこちらにアクセスし登録してください」とURLのリンク先が記載されていた。
このような方法でクレジットカードを登録したことはないのでURLにはアクセスしていない。
業者の電話番号や住所の記載はあるが怖いので連絡はしていない。不審なのでキャンセルしたい。
(受付年月:2020年3月下旬 契約当事者:30歳代 女性)
悪徳商法の目的は個人情報の搾取
以上の例は、マスクを「高額で売りつけること」や、「注文された商品を送らない」といった詐欺行為が目的ではありません。
犯罪手口「フィッシング」
改めての説明は必要ないかと思いますが、この犯罪行為の目的は入力したクレジットカードの情報や住所、連絡先など個人情報を搾取することです。
この手口は、コロナの混乱によって生まれたものではなく、典型的な「フィッシング詐欺」です。
犯罪手口「スミッシング」
さらに、金融機関や通信会社などになりすましてSMSを送り、メッセージに記載されているURL先に個人情報を入力させ、情報を盗み取る「スミッシング詐欺」もあります(詳しくは下記リンクをご参照ください)。
いずれにしても、被害に遭わないようにするためには、怪しいサイト(怪しいリンク先)には訪問をしない、安易に個人情報を入力をしないことが重要です。